レトロな陶器製小便器

2018年8月25日

便器に興味のある人がどれだけいるのかは分かりませんが、今や便器の進化はすごいですね。
ウォシュレットに代表される自動系から環境負荷の少ない便器まで多様化しています。

 

たまたま昔懐かしいレトロな小便器を発見したので、画像を中心に記事にまとめてみました。

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時代物小便器

トイレの便器といえばTOTOやINAXが有名ですが、こちらに掲載している小便器は西浦製陶のものです。

西浦製陶

西浦製陶は1935年創業のトイレメーカーで、現在はジャニス工業株式会社(janis)と社名を変更しています。
当時は水洗便器の需要が爆発的に伸びた時期で、TOTOやLIXILもその少し前に創業しているという便器激戦時代だったようです。
歴史的なことはまた別途まとめるとして、素材が陶器ということで、東海地方で多くのメーカーが創業しています。
もちろん西浦製陶も愛知県です。

 

1979年に現社名のジャニス工業に変更し、1996年当時のINAXと資本業務提携を行っています。

 

西浦製陶製小便器

もうなかなか出会うことも少なくなった、フル陶器製の小便器です。

 

 

便器サイズ:約36×37×厚み23cm
パイプサイズ:長さ約36.5 口径約7(上) 約4cm(下)
材質:陶器
メーカー:西浦製陶株式会社

 

ゾウのようなトレードマークにNISHIURA SEITO とローマ字で記載があります。

 

 

 

便器からつながるパイプ部分も陶器製です。

 

 

水洗トイレの歴史

トイレは人間の自然の摂理なので、古くからあります。
その起源は縄文時代とも言われますが、現在のような水洗便器、最新便器ではないですが、使われ始めるのは1900年代初頭になります。

1917年ウォシュレットで有名なTOTOが東洋陶器として設立されています。
1918年日本陶業設立。
1924年現在LIXILの伊奈製陶設立。
1935年上記に記載したとおり西浦製陶が設立されています。

 

1900年代前半はトイレメーカー設立ラッシュといった感じです。
それに合わせ、1940年衛生陶器の規格として衛生陶器臨時日本標準規格(JES)が制定されています。
後にJIS(日本工業品規格)に一本化されます。

 

1900年台も後半に入ると早くも温水洗浄便座が登場します。
わかりやすく言うとウォシュレットですね。

 

伊奈製陶と東洋陶器が海外から元祖ウォシュレットの輸入を始めたのが1964年。
その後1967年伊奈製陶が国産第1号の温水洗浄便座を発売。
続く1969年に東洋陶器もウォシュレットの原型を発売しています。

 

現在すべてウォシュレットと一括りにしていますが、ウォシュレットはTOTO(東洋陶器)の商標で、一般名詞は温水洗浄便座といいます。
国産第1号温水洗浄便座を発売したLIXIL(伊奈製陶)はシャワートイレといいます。

 

とは言っても、ウォシュレットが一般名詞化していますので、誰も温水洗浄便座なんて言わないですよね。

 

今後はスマート家電よろしく、スマホで操作できるトイレが進化していくと思われますね。

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